SaaS費用 簡易チェックシート
対象: ペルソナA
SaaS費用 簡易チェックシート
ご利用方法: 本資料は、自社のSaaS利用状況を棚卸しし、見直しの優先順位を判断するためのテンプレートです。実際の運用では、本資料の構成をExcelに展開してご利用ください。
配布形式: Excel(.xlsx)、PDF(記入例付き)
対象: 中小・中堅企業の経営者、部門責任者、兼任情シス
所要時間: 棚卸し1〜2時間、評価30分〜1時間
はじめに:この資料の目的
SaaSの月額費用は、気づかないうちに膨らんでいくものです。「個別に見ると妥当」でも「合計するとそれなりの金額」になっているケースが多くあります。
本資料は、SaaS費用の見直しを次の3ステップで進めるためのテンプレートです。
- 棚卸し: 全SaaSの一覧化
- 評価: 5つの視点での評価
- アクション: 4分類への振り分け+実行計画
ステップ1: SaaS一覧の作成
シート1-A: SaaS一覧
次の表を、Excelに展開して記入してください。
| # | SaaS名 | 用途 | 契約形態 | 課金単位 | 月額費用(円) | 利用部門 | ログイン頻度 | 契約担当者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | (例)Slack | 社内チャット | 月額 | ユーザー数 | 50,000 | 全社 | 高 | 情シス |
| 2 | (例)Salesforce | CRM | 年額 | ユーザー数 | 200,000 | 営業部 | 中 | 営業部長 |
| 3 | (例)freee会計 | 経理 | 月額 | プラン | 30,000 | 経理部 | 中 | 経理部長 |
| 4 | ||||||||
| 5 |
記入のポイント
- 契約形態: 月額/年額/無料プラン
- 課金単位: ユーザー単位/拠点・店舗単位/データ量単位/プラン単位
- 月額費用: 年額契約は月割り計算
- 利用部門: 主に使っている部署
- ログイン頻度: 高(毎日)/中(週1〜数回)/低(月1〜数回)/不明
シート1-B: シャドーIT発見チェック
経理部門と協力して、以下の方法で情シスが把握していないSaaS契約を洗い出します。
□ 法人カードの利用明細(過去1年)をチェック
□ 銀行振込履歴(クレジット引き落とし)をチェック
□ 経費精算データ(個人立替分)をチェック
□ 各部門にヒアリング(「個別に契約しているツールはありますか?」)
→ 見つかったシャドーITは、シート1-Aに追加。
シート1-C: 合計金額の確認
シート1-Aから次を集計:
- SaaS総数: __件
- 合計月額: ___円
- 合計年額: ___円
- カテゴリ別合計(コミュニケーション、CRM、会計、etc.)
→ この合計が「自社のSaaS総コスト」です。
ステップ2: 5つの視点での評価
シート1-Aに挙げた各SaaSを、5つの視点で5段階評価します。
シート2: SaaS評価表
| # | SaaS名 | 視点1: 課金単位 | 視点2: 機能利用率 | 視点3: 機能重複 | 視点4: 業務適合度 | 視点5: ベンダーリスク | 合計 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | Slack | 4 | 4 | 5 | 4 | 4 | 21 | 低 |
| 2 | Salesforce | 2 | 2 | 3 | 3 | 3 | 13 | 高 |
| 3 | freee会計 | 4 | 5 | 5 | 5 | 4 | 23 | 低 |
評価基準
視点1: 課金単位(今後も増えやすいか)
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 5 | 課金額は固定または成長しない |
| 4 | 緩やかに増えるが許容範囲 |
| 3 | 中程度の増加 |
| 2 | 事業拡大に比例して大きく増える |
| 1 | 急激にコストが膨らんでいる |
視点2: 機能利用率
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 5 | 主要機能をフル活用 |
| 4 | 主要機能の80%以上を活用 |
| 3 | 50〜80%を活用 |
| 2 | 30〜50%しか使っていない |
| 1 | 30%未満しか使っていない(過剰スペック) |
視点3: 機能重複
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 5 | 他SaaSとの機能重複なし |
| 4 | わずかな重複(許容範囲) |
| 3 | 部分的な重複 |
| 2 | 主要機能で重複あり |
| 1 | ほぼ完全に他SaaSと重複 |
視点4: 業務適合度
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 5 | 業務にぴったり合っている |
| 4 | 8割は合っている |
| 3 | 半分合っている |
| 2 | 合わない部分が多く、迂回ワークが発生 |
| 1 | 業務をSaaSに無理やり合わせている |
視点5: ベンダーリスク
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 5 | 大手・安定企業、価格改定リスク低 |
| 4 | 信頼できるベンダー |
| 3 | 並み程度 |
| 2 | 価格改定・機能変更リスクあり |
| 1 | 事業継続性に不安、ベンダーロックインあり |
合計点による優先度判定
| 合計点 | 優先度 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 20〜25点 | 低 | 継続。年1回見直し |
| 15〜19点 | 中 | プラン変更、機能統合を検討 |
| 10〜14点 | 高 | 大幅見直しまたは置き換え検討 |
| 5〜9点 | 最高 | 即時見直し or 解約検討 |
ステップ3: 4分類への振り分けとアクション計画
シート3: 4分類マトリクス
評価結果をもとに、各SaaSを4分類に振り分けます。
業務適合度
高 ←————→ 低
費 高 ┌────────┬────────┐
用 │ B. │ D. │
高 │ プラン │ 置き換え │
↑ │ 変更 │ 検討 │
↓ ├────────┼────────┤
低 │ A. │ C. │
費 │ 継続 │ 統合 │
用 └────────┴────────┘
低
各分類のアクション
A. 継続(業務適合度高、費用妥当)
- 現状維持
- 年1回の見直し
- 大きなアクション不要
B. プラン変更(業務適合度高、費用過剰)
- 利用状況を確認し、下位プランへダウングレード可能か検討
- 休眠アカウントの削除
- ユーザー数の最適化
- ボリューム割引交渉
実行期間: 即時〜1ヶ月
C. 統合(業務適合度高、機能重複)
- 重複しているSaaSのうち、メインを決定
- データ移行計画
- サブSaaSの解約
- 全社共通契約への統合(ボリューム割引)
実行期間: 1〜3ヶ月
D. 置き換え検討(業務適合度低、費用過剰)
- 自社専用システムへの置き換えのTCO試算
- 別の業務適合度の高いSaaSへの切り替え検討
- 廃止できないか業務側の見直し
実行期間: 3〜6ヶ月
シート4: 実行計画書
| # | SaaS名 | 分類 | アクション | 実施期限 | 担当者 | 期待される削減額 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | (例)旧CRM | C | 新CRMに統合 | 2026/8月 | 営業部長 | 月15万円 |
| 2 | (例)旧プロジェクト管理 | B | プランダウングレード | 2026/6月 | 情シス | 月5万円 |
| 3 | (例)店舗管理SaaS | D | 自社開発置き換え検討 | 2026/12月 | 経営層 | 月40万円 |
補足: 「置き換え」の判断基準
シート4で「D. 置き換え検討」に分類されたSaaSについて、自社専用システムへの置き換えを検討する際の判断基準です。
置き換えの価値があるケース
- 月額費用が30万円以上(年間360万円以上)
- 拠点・店舗単位課金で、今後拡大予定がある
- 業務適合度が低く、迂回ワークが大きい
- ベンダーロックインが強く、リスク分散したい
- 機能の一部しか使っていない(オーバースペック)
置き換えるべきでないケース
- 利用人数が20名以下
- 業務がまだ流動的で、要件が固まっていない
- 業界標準ツールで、外部取引先との連携が重要
- SaaS側の機能更新が活発で、自社開発では追従が困難
- 主要業務ではなく、補助的な業務での利用
TCO試算の簡易フォーマット
5年間の総保有コスト(TCO)で比較します。
現状(SaaS継続)
- 月額 ___円 × 60ヶ月 = ___円
- 価格改定見込み(年5〜15%)を加味する場合: ___円
置き換え後(自社開発)
- 初期開発費 ___円
- 月額保守費 ___円 × 54ヶ月(並行期間6ヶ月を引いた残り)= ___円
- 合計 ___円
差額: ___円
差額が500万円以上 + 業務適合度向上が見込まれる場合、置き換えを真剣に検討する価値があります。
最後に:迷ったらご相談ください
棚卸しと評価を進めるなかで、
- 「置き換え」と「継続」のどちらが正解か判断できない
- 自社開発のTCO試算ができない
- 評価の客観性に自信がない
など、迷うことがあります。
そんなときは、TechTekの無料相談をご利用ください。
- 現状の棚卸し結果を一緒に確認します
- 自社開発の費用試算をお出しします
- 「置き換えない方が良い」とお伝えすることもあります
- NDA締結も柔軟に対応します
[無料相談する] → https://techtek.co.jp/contact
関連リソース
- 記事: 「SaaS貧乏」を回避する、月額費用の見直し5つの視点
- 記事: 中小企業のDX、「何から始めるか」を判断する5つの問い
- 資料: SaaS vs 自社開発 5年TCO計算シミュレーター(M2公開予定)
発行元: TechTek合同会社
バージョン: v1.0
最終更新: 2026-05
お問い合わせ: https://techtek.co.jp/contact
本資料は無料でご利用いただけます。社内共有、印刷、配布等、自由にお使いください。改変・再配布をご希望の場合は事前にご連絡ください。